Excelマクロでできること|記録機能で仕事を効率化するアイデア

仕事でExcelを使うとき、繰り返し同じ作業をすることはありませんか?

「何度も同じ作業するのは面倒・・・」

「同じ作業なんだから自動化できればいいのに・・・」

仕事をしていて、こんなことを考えたことはないでしょうか。

実は、Excelでは繰り返し行う操作を自動化することができます。Excelのマクロ記録機能を使えば、簡単な作業はすべてボタン1つで自動化できます。

そこで今回は、Excelのマクロ記録機能を使った、作業の自動化方法について解説します。

Excelでの作業を自動化すれば、仕事を効率化することができます。

実際にどんなExcelの作業が自動化できるか、そのアイデアについてもご紹介しますので、日々仕事でExcelを使う方はぜひチェックしてみてください。

マクロの記録機能とは?

Excel「マクロの記録機能」とは、ずばりExcelで行う操作を記録して、作業を自動化するための機能です。

仕事でExcelを使う場合、

・罫線を引く

・セルに色を塗る

・データの並べ替えをする

・数値などの表示形式を変更する

といった作業を行う場合が多くあります。

こうした作業は、基本的に毎回同じ操作をするだけですが、マクロの記録機能を使えば、ボタン1つで自動的に作業を行えるようになります。

マクロの記録というのは、実際にExcel操作をした一連の作業を記録するということです。一度作業を記録してしまえば、あとは記録した内容と同じことが自動でできるようになります。

そして、このマクロの記録機能を使えば、Excelを使った仕事を効率化できますので、ぜひやり方を覚えてみましょう。

マクロの記録機能で効率化できること

マクロの記録機能は、Excelで行う操作を記録して、作業を自動化するための機能ということでしたが、実際にどのような作業を自動化できるのでしょうか?

アイデア次第で、様々なExcel作業を自動化して、仕事を効率化することができます。

たとえば、

・罫線を引いて表を作成する作業

・自動で計算式を入力する作業

・必要なデータだけを抽出したり並べ替えたりする作業

このようなちょっとした作業でも、何度も同じことを繰り返していると、意外と時間がかかります。

マクロの記録機能では、こうした繰り返し行う作業を1つにまとめて記録し、ボタン1つで作業を自動で行えるようにすることができます。

マクロの記録機能を使えるようにする

ここからは、実際にマクロの記録機能の使い方について解説していきます。

まずは、マクロの記録機能を使って自動化するために、事前設定をします。

Excelのマクロの記録機能を使えるようにするためには、以下の初期設定が必要になります。

手順に従って、初期設定を進めてください。

①Excelメニューの「ファイル」を選択

まず始めに、Excel上部メニューにある「ファイル」を選んでください。

②「オプション」を選択

画面左のメニューの一番下に、「オプション」というメニューがありますので、選択してください。

③「リボンのユーザー設定」を選択

「オプション」メニューを選択すると、「Excelのオプション」という画面が表示されます。

その左側に「リボンのユーザー設定」というメニューがありますので、それを選択してください。

「リボンのユーザー設定」を選択した後、右側にメインタブというメニューが表示されます。

その中で、「開発」という項目があります。

この「開発」の欄が空欄の場合、✔を入れてください。

そして「Excelのオプション」という画面は、右下にあるOKボタンを押して閉じてください。

④メニューに「開発」が表示される

Excel上部メニューに「開発」が表示されます。これでマクロの記録機能が使えるようになります。

ここまでは、マクロの記録機能が使えるようにするための初期設定となります。

マクロの記録機能の使い方

マクロの記録機能の初期設定が終了したら、実際にその機能を使っていきましょう。

ここからは簡単な事例を用いて、マクロの記録機能を使い方について解説してきます。

★自動化作業の事例

・A1セルに「赤色」を塗る作業を自動化

・ボタンを押したら、その作業が自動で行われる

この自動化作業をどのように行うか、画面ショットを使って解説します。

①開発を選択

まずは、Excel上部メニューにある「開発」タブを選択します。

②挿入を選択

次に開発タブのメニューにある「挿入」を選択します。

③フォームコントロールにある「ボタン」を選択

自動で作業をするときに押すボタンを作成します。ここではフォームコントロールにある「ボタン」を選択してください。

その後、Excelシート画面に戻りますので、そこでシートをクリックをしてください。そうすると次の「マクロの登録」というメニューが表示されます。

④マクロの登録(記録を選択)

以下の「マクロの登録」というメニューが表示されたら、そのメニューの右にある「記録」を押してください。

⑤マクロの記録(OKを押す)

マクロの登録メニューで「記録」を押すと、次に以下の「マクロの記録」というメニューが表示されます。

ここでは何もせず。OKボタンを押してください。

⑥自動で行う操作を記録

ここまでの操作を行うと、Excelのシート上に、以下のようなボタンが作成されます。

ボタンが作成されていることが確認できたら、自動で行う作業を記録します。

ここでは、

「A1のセルに赤色を塗る」

という作業を記録します。

以下のように、普通にA1のセルに赤色を塗る操作を行ってください。

⑦マクロの記録作業を終了する

自動で行う作業の操作が終了したら、マクロの記録作業を終了します。

終了するには、以下の「記録終了」のボタンを押す必要があります。

これで、A1セルに「赤色」を塗る作業が、ボタン1に記録されました。

では、A1の赤色を白に戻し、ボタン1を押してみてください。

ボタン1を押したら、

A1セルに赤色が塗られました。

ボタンを押すだけで、「A1のセルに赤色を塗る」という作業ができたことになります。

これが、マクロの記録機能です。この記録機能を使えば、エクセルの操作をボタン1つで行えることになります。

マクロ記録機能で仕事を効率化するアイデア事例

ここまでは、マクロの記録機能を使って、Excelの作業を自動化するための操作方法を解説してきました。

作業を自動化すれば、Excelを使った仕事の効率化ができるようになります。

では、実際にどんな作業を自動化すれば仕事の効率化ができるのでしょうか。

ここからは、仕事で頻繁に行われる「システムからデータを出力した時」の作業事例を用いて、マクロの記録機能を使った、仕事の効率化アイデアをご紹介していきます。

罫線を自動で引く

仕事の中で、システムからCSVなどのデータを出力して、そのデータをExcelで見やすいように表に作り替えるといった作業をすることがあります。

この場合、データを出力するたびに、罫線を引いて表を作り替えるのは非常に面倒です。

そこで、罫線を引く作業をマクロの記録機能を使って自動化してしまえば、作業が楽になります。

たとえば、毎回システムから以下のようなデータを出力して、罫線を引いて表を作成するとしましょう。

①システムから出力したデータ

②出力したデータに罫線を引いて見やすい表にする

このままだと、システムからデータを出力するたびに、罫線を引く作業をしなければなりません。

データの量が多かったり、複数のデータを何度も出力しなければならない場合、この罫線を引いて見やすい表にする作業は、かなりの手間になります。

そこで、

マクロの記録機能を使って、事前に罫線を引く作業を記録してしまえば、

後からボタン1つで、罫線を引くことができるようになります。

1回の作業はそれほどではありませんが、何度も行うとそれなりに時間がかかってしまいます。自動化によってその作業時間を減らせば、結果として仕事の効率化に繋がります。

表示形式を自動で設定する

一般的にシステムから出力したデータは、数値の羅列で見ずらいのが当たり前です。

特に数値はカンマが入っていないのが普通で、データ出力のたびに表示形式を変更して、カンマを入れるといった作業をすることが多くあります。

①システムから出力したデータの金額

②表示形式を変更して、カンマを入れた金額

システムからデータを出力したときには、数値の羅列を修正するために、毎回この表示形式を変更してカンマなどを入れて見やすくする作業をしなければなりません。

ちょっとしたことですが、実は手間がかかっています。

そこで、

マクロの記録機能を使って、数値の表示形式を変更する作業を記録してしまえば、

後からボタン1つで、数値の表示形式を変更してカンマを入れることができます。

ちょっとしたことでも自動化すれば、作業時間を減らすことができ、その結果仕事の効率化に繋がります。

データの並べ替え作業を自動で行う

システムから出力したデータは、システム内で入力した順にデータが並んでいたり、規則性がないことも多く、後からデータの並び替えをしなければならない場合があります。

たとえば、以下のデータでは科目名がまとまっておらず、バラバラでデータが出力されています。

①科目Noと科目名がまとまっていない状態

②科目Noと科目名を並び替えして整理した場合

システムからデータを出力したときには、科目Noと科目名の並びはバラバラでした。

それを修正するために、毎回フィルター機能を使って、科目Noを昇順にして並び替えをして見やすくする必要がありました。

このようなデータの並び替えの作業も、毎回行うとかなりの手間です。

そこで、

マクロの記録機能を使って、科目Noを昇順で並び替えする作業を記録してしまえば、

後からボタン1つで、データの並び替え作業が終了してしまいます。

これもまた、自動化により作業時間を減らすことができ、結果仕事の効率化に繋がります。

すべての作業をまとめて記録して効率化する

今まで解説してきたマクロの記録機能を使った、仕事の効率化アイデアは、

・罫線を自動で引く

・表示形式を自動で設定する

・データの並べ替え作業を自動で行う

といったものでした。

この一連の作業を1つにまとめて記録すれば、さらに作業の効率化を図ることができます。

①システムから出力した状態のデータ

②一連の作業を1つにまとめて記録して、自動化した後のデータ

「罫線を自動で引き、表示形式を設定し、データの並べ替えを行う」といった一連の作業を1つにまとめて記録すれば、システムから出力したデータをボタン1つで簡単に、見やすく・わかりやすい表に加工することができます。

このようにアイデア次第で、Excelの手間がかかる作業が一瞬でできるようになるのが、マクロの記録機能です。

まとめ

今回は、Excelマクロの記録機能を使ってできる、仕事を効率化するアイデアについて解説しました。

Excelのマクロというと、なにか難しいものだと思うかもしれませんが、マクロの記録機能は操作さえ覚えてしまえば、誰でも簡単にExcelでの作業を自動化することができます。

今回解説したマクロの記録機能を使った自動化は、ほんの一例です。

他にもアイデアを膨らませて、いろいろな作業をマクロの記録機能を使って自動化すれば、さらに仕事の効率化を図ることができます。

ぜひマクロの記録機能を使って、Excel作業の自動化・仕事の効率化にチャレンジしてみてください。

 

執筆者情報/経理部IS
20年以上にわたり、上場企業とその子会社で経理業務を経験。
転職6回・複数の上場企業での経験を活かし、経理を中心とした仕事に役立つ情報をブログで発信中。

ブログ名:経理課長の仕事術 https://www.keiri-manager.com/

 

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