中小企業の強い味方|経営セーフティ共済とは?

経営セーフティ共済は正式名称を「中小企業倒産防止共済制度」と言います。中小企業の連鎖倒産を防ぐために、中小企業倒産防止共済法に基づいて作られた制度です。

経営セーフティ共済に加入すると、取引先が倒産したときに資金の借入を受けることができます。そうすることで、中小企業が連鎖的に倒産することを防げるようになっています。

今回はこの経営セーフティ共済についてみていきます。

経営セーフティ共済とは?

経営セーフティ共済とは、取引先が倒産したときに中小企業が連鎖的に倒産することを防ぐための制度。正式名称は中小企業倒産防止共済制度と言います。

中小企業倒産防止共済法に基づく制度で、独立行政法人 中小企業基盤整備機構(中小機構)によって運営されています。

もし取引先が倒産したときには、加入者は掛金の最高10倍(上限8,000万円)の借入を受けることができます。自分では防ぐことのできない「取引先の倒産」という不測の事態を乗り越えるために作られた制度なのです。

経営セーフティ共済のメリット

経営セーフティ共済は中小企業の強い味方です。それはなぜでしょうか?ここでは経営セーフティ共済のメリットについてみていきます。

1.取引先の倒産時に共済金が借りられる

取引先が倒産したとき、加入者は無利子・無担保・無保証人で共済金を借り受けることができます。「取引先の倒産」に該当する事由は、以下の通りとなっています。

・法的整理
・取引停止処分
・でんさいネットの取引停止処分
・私的整理
・災害による不渡り
・災害によるでんさいの支払不能
・特定非常災害による支払不能

尚、「夜逃げ」は取引先の倒産には該当しません。

借入金額は下記のいずれか少ない金額となっています。
・納付済み掛金総額の10倍(最高8,000万円)
・回収ができなくなった売掛債権等の金額

返済期間は借入額によって異なっており、借入額が5,000万円未満で5年、5,000万円以上6,500万円未満で6年、6,500万円以上8,000万円以下で7年となっています。

最高8,000万円もにのぼる金額を、無利子・無担保・無保証人で借りられる制度は貴重です。加入資格のある方はぜひ一度加入を検討してみてくださいね。

参考:独立行政法人 中小企業基盤整備機構|共済金について

2.倒産でなくてもOK!一時貸付金

一時貸付金は、加入者が事業資金を必要とするタイミングで資金の借り入れができる制度。共済貸付金が取引先の倒産時のみなのに対し、こちらは加入者の都合で資金調達をすることができます。

一時貸付金の利率はその時の金融情勢に応じて異なります。(平成23年4月1日以降の実績は年0.9%)返済期間は1年間です。

借り入れができる金額は、解約時に受け取ることになる解約手当金の95%以内の金額となります。解約手当金は納付月数や掛金に応じて異なりますので、借り入れ前に詳細を確認するようにしましょう。

参考:独立行政法人 中小企業基盤整備機構|一時貸付金について

3.掛金は損金算入可能!節税対策に

経営セーフティ共済の毎月の納付額は全額損金算入することができます。掛金額は最低月5,000円~最高200,000円まで。最大で年間240万円を経費計上できることに。節税対策に効果的です。

経営セーフティ共済のデメリット

続いて、経営セーフティ共済のデメリットをみていきましょう。加入を検討するときは、メリットだけでなくデメリットについても理解している必要があります。

1.企業・開業したばかりでは加入できない

経営セーフティ共済の加入資格に「継続して1年以上事業を行っている」という文言があります。そのため、企業、または開業したばかりの場合は加入をすることができません。

2.共済金を借りると納付済みの掛金が減る

取引先が倒産をしたときに借り入れることができる共済金は基本的には無利子です。しかし、共済金の借入を受けると、共済金として借り入れた額の10%相当額が納付した掛金額から控除されることに。

無利子ではありますが、この10%が実質的に利息に相当するものと考えられます。借り入れの際は他の金融機関などの利率と比較・検討の上決断するようにしましょう。

参考:独立行政法人 中小企業基盤整備機構|共済金について

3.加入後12か月未満の解約は全額掛け捨てに

加入後12か月以内に解約を行う場合は、解約理由を問わず全額掛け捨てとなります。解約理由が1年以内に発生する可能性があるときには、加入を見送ることをおすすめします。

4.加入後36~40か月未満の解約は元本割れ

加入後36か月未満、または40か月未満での解約は元本割れをします。個人事業主の死亡や法人の解散・分割で解約を行う場合は36か月以上、加入者の意思で解約を行う任意解約の場合は40か月以上納付をしていなければ、掛金全額を解約手当金として受け取ることはできません。

また、1年以上の掛金の滞納や不正行為などによって中小機構側から解約をされた場合は、納付月数に関わらず元本割れをすることになります。

参考:独立行政法人 中小企業基盤整備機構|一時貸付金について

経営セーフティ共済の詳細

ここからは経営セーフティ共済の詳細についてみていきます。

誰が加入できるの?(加入資格)

経営セーフティ共済には加入資格のある中小企業者しか加入することができません。加入資格は下記表の「資本金の額または出資の総額」「常時使用する従業員数」のどちらかに該当し、継続して1年以上事業を行っている会社・個人の事業者となっています。

加入資格

引用:独立行政法人 中小企業基盤整備機構|加入資格

上記以外に加え、下記のどちらかに該当する組合も対象となります。
・企業組合、協業組合
・共同生産、共同販売等の共同事業を行っている事業協同組合、事業協同小組合、商工組合

参考:独立行政法人 中小企業基盤整備機構|加入資格

掛金はどうやって支払うの?(納付方法)

掛金は銀行座からの引き落としにて納付します。毎月27日が引き落とし日です。

掛金額は月5,000円~200,000円の範囲で5,000円単位で自由に決めることができます。書類を提出すれば、増額・減額を行うことも可能です。

参考:独立行政法人 中小企業基盤整備機構|掛金について

どうやって加入するの?(加入方法)

加入するには、必要書類を揃えて取扱いのある金融機関に提出する必要があります。都市銀行や信用金庫、地方銀行などが該当します。取扱いのある金融機関のリストは独立行政法人 中小企業基盤整備機構のホームページにて確認することができます。

必要な書類はこのようになっています。

【会社、組合の場合】
・商業登記簿謄本または登記事項証明書
・法人税の確定申告書
・法人税の納税証明書
・契約申込書
・掛金預金口座振替申出書
・重要事項確認書兼反社会的勢力の排除に関する同意書

【個人事業主の場合】
・所得税の確定申告書
・所得税の納税証明書
・確定申告時の帳簿(白色申告の場合)
・契約申込書
・掛金預金口座振替申出書
・重要事項確認書兼反社会的勢力の排除に関する同意書

下記3つについては、独立行政法人 中小企業基盤整備機構のホームページから資料請求、またはダウンロードすることができます。
・契約申込書
・掛金預金口座振替申出書
・重要事項確認書兼反社会的勢力の排除に関する同意書

参考:独立行政法人 中小企業基盤整備機構|加入手続き

最終的に預けた掛金はどうなるの?(解約手当金)

法人の解散や個人事業主の死亡で解約を行うと、解約手当金として今まで納付した掛金を受け取ることができます。

掛金の支給率は解約理由によって異なっています。加入者が任意で解約する場合は40か月以上、個人事業主の死亡や法人の解散・分割での解約の場合は36か月以上の納付月数がある場合、それまでに納付した掛金相当額が解約手当金として支給されます。(貸付を受けた場合を除く)

それ以外の理由、または掛金納付月数が上記に満たない場合は今までに納付した金額以下の金額が解約手当金となります。詳細は支給率は独立行政法人 中小企業基盤整備機構のホームページにて確認をしましょう。

参考:独立行政法人 中小企業基盤整備機構|一時貸付金について

共済金はどうやって借りるの?(借入方法)

取引先の倒産に伴い共済金の借入が必要になったときには、まず始めに『償還金預金口座振替払に関する申出書』を共済金を入金してほしい口座のある金融機関に提出します。

取引先がでんさいネットの取引停止処分を利用した倒産手続きの場合、でんさいの利用契約をした金融機関に『取引停止処分証明書発行請求書』と『でんさいの開示情報』を提出する必要があります。

その後審査が完了すると中小機構より書類が送付されてきます。その書類と印鑑登録証明書を金融機関に提出すると共済金が入金されます。

参考:独立行政法人 中小企業基盤整備機構|共済金の借入れ

まとめ

経営セーフティ共済とは、中小企業の連鎖的な倒産を防ぐための制度のこと。取引先が倒産した際、加入者は無担保・無保証人で資金を借り入れることができます。

加入者が納付する毎月の掛金は全額損金算入することができるため、節税にも効果的。

加入資格のある方は一度加入を検討してみてはいかがでしょうか。その際は、経営セーフティ共済のデメリットもしっかりと理解した上で検討を行うようにしましょう。

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