Excelのテーブル機能はご存知でしょうか?
このテーブル、かなり便利な機能なんですが意外と知られていないんですね。
そこで今回は、Excelのテーブル機能について解説します。
今回の記事は、
・そもそもテーブル機能とは何か?
・実際にどうやって使えばいいか?
といった初歩的なところから解説していきます。
Excelのテーブル機能を使ったことがない人も、是非この記事を読んでExcelのテーブル機能を試してみてください。
Excelのテーブル機能とは?
Excelのテーブルとは具体的にどんな機能なのでしょうか?
分かりやすく説明すると、
② データを扱いやすいようにする
・営業担当者が、どの会社にどの商品をいくら販売したかを管理する売上データ
・購買担当者が、商品をどれくらいの数量で仕入れたかを管理する仕入データ
このテーブル機能は、効率的にデータを加工するとき重宝する機能です。
テーブル機能はどんな場面で使う?
Excelのテーブル機能、実際にどんな場面で使うのがいいのでしょうか?
例えば、
①基幹システム、会計システム、人事システムなどからCSVファイルをダウンロードする
②ダウンロードしたCSVファイルを、使いやすいように、見やすいように加工する
こんな時、テーブル機能を使えば、ダウンロードしたCSVファイルを簡単に見やすくて、使いやすい表に作り替えてくれます。
・ダウンロードしたCSVファイル例
このようなCSVファイルなどに対し、エクセルテーブル機能を使ってみるとどうなるでしょうか?
・ダウンロードしたCSVファイルに対し、テーブル機能を使った場合
このように、データが見やすくなり、さらにデータを検索するフィルタ機能も自動で設定されます。
テーブル機能は簡単な操作で、データを一括で加工してくれますので非常に便利です。
各種システムから出力されるCSVファイルを加工する場合には、非常に適している機能です。
では、ここからは具体的なテーブル機能の使い方について解説していきます。
テーブル機能の設定方法
テーブル機能を使うのには、最初に設定が必要です。
テーブル機能の設定方法は、すごく簡単です。(設定手順は2つだけ)
① テーブル機能を使いたい表全体を選択します
② メニューにある挿入タブのテーブルを選択します
そうすると、テーブル機能を使いたい表の範囲を確認するメニューが出てきます。
テーブル機能を使いたい表の範囲に問題がなければ、「OK」を押します。
「OK」を押すと選択した表が、
こんな感じにデザインが変わります。
これでテーブルの設定が終了です。
あっという間にテーブル機能を使った表を作成できます。
テーブル機能の使い方
Excelでテーブル機能の設定ができたら、実際にテーブル機能を使っていきましょう。
ここでは4つのテーブル機能の使い方を解説します。
② 関数を使わずに集計する機能の使い方
③ 行挿入で計算式などを自動コピーする機能の使い方
④ スライサーというデータ検索機能の使い方
表のデザインを変更する
Excelの表は、テーブル機能を使えば簡単にデザインを変更することができます。
例えば、こんなデータがあったとしましょう。
このデータを、Excelテーブル機能を使って表の変換をしてみます。
このようにテーブル機能を使うとデータは、
こんな感じに、見やすくなり、さらにフィルタ機能も自動で設定されています。
さらに、テーブル機能を使った表は、簡単に表のデザインも変更できます。
テーブルツールというメニューにある、テーブルスタイルの「▼」を押してみてください。
そうすると、以下のように色々な表のデザインを選ぶことができます。
Excelで表を作る場合、いちいち罫線を引いて、セルに色を付けてといったことをしなければなりませんが、テーブル機能を使えば、ワンクリックで表のデザインを変更できます。
ここでは詳細説明はしませんが、さらに表のデザインを自分好みに作ることも可能です。
表のデザインを選ぶ画面の下にある「新しいテーブルスタイル」というメニューから、オリジナルの表のスタイルも作成できます。
興味のある方は、この新しいテーブルスタイルの作成も試してみてください。
関数を使わず集計をする
Excelで表を作成するとき、合計、平均、データ数などを集計することがあります。
表で集計するときは、いちいち範囲指定して、関数で集計するのが一般的ですが、テーブルを使った表では、ワンクリックで集計が可能です。
ワンクリックの集計手順ですが、テーブルツールというメニューから、集計行というところに「✔」を入れます。
これだけで、表で集計ができるようになります。
この設定をすると、表の下に集計欄が表示されます。
その表の下にある集計欄のセルをクリックすると、集計する種類(合計や平均など)を選ぶことができます。
このように、いちいち範囲指定して関数を使って集計する、といったことをする必要がなくなります。
テーブル機能を使うと集計する作業が楽になりますね。
行挿入で計算式などを自動コピーする
Excelの表に行を挿入した時、表の中にある計算式を自動コピーしたいと思うことはありませんか?
例えば、このような表で、
赤枠に、計算式(単価×数量)が入っている、表があったとします。
この表で、行を挿入します。
ここでは、表の7行目に下方向にシフトして行を追加します。
そうすると、このように空欄の行が挿入されますね。
行を挿入した金額のセルには、計算式(単価×数量)が入っていません。
金額欄に計算式を入れるためには、いちいち計算式をコピペする必要があり、面倒です。
しかしテーブル機能を使うと、このような面倒な作業はなくなります。
上記の表をテーブル化して、行の挿入をしてみましょう。
まずは、
・行を挿入したい箇所を選択します。
次に、
・右クリックで「挿入」を選び、さらに「テーブルの行(上)(A)」を選択します。
そうするとどうでしょう?
行が追加され、計算式だけがコピーされています。
(他の項目は空欄になっています)
計算式だけをコピーして、他の項目は空欄となって行追加できています!
さらに、計算式だけでなく、
・表のセルの書式
・セルの色
も自動で設定してくれます。
行を挿入して、いちいち表の体裁を修正する必要もなくなるのです。
※行だけではなく、列の挿入も同じ効果が得られますよ。
このように、Excelで表を作る場合、テーブル機能を使うとかなり表の修正・改修が楽になります。
スライサーというデータ検索機能を使う
「スライサー」、あまり聴きなれない言葉かと思いますが、どんな機能なんでしょうか?
このスライサー、データのフィルタ機能を、わかりやすく視覚的に処理するための機能なんです。
実際に使うには事前設定が必要ですが、すごく簡単です。
テーブルツールというメニューにある、「スライサーの挿入」という項目をクリックします。
そうすると、以下のように「スライサーの挿入」というメニューが出てきます。
このメニューで、検索した項目に✔を入れてみます。
ここでは、「仕入先名」に✔しました。
✔してOKボタンを押すと、仕入先名を検索できるような、メニューが表示されます。
これが、「スライサー」機能です。
このスライサーで、表示したい仕入先名を選択すると、
このように、表示したい仕入先名だけが表で表示されることになります。
一度、スライサーを設定しておけば、クリック1つで欲しいデータの検索ができるようになります。
よく検索する項目にスライサーを設定しておけば、毎回の表の検索は簡単になりますので、作業の効率化ができますね!
まとめ
今回は、Excelのテーブル機能について解説しました。
Excelのテーブル機能を使えば、効率的にデータを加工することができます。
そしてExcel作業の時間短縮も実現できます。
まだExcelのテーブル機能を使ったことがない人は、この機会に是非使ってみてください。
そして、Excel作業を時短を実現しましょう!
執筆者情報/経理部IS
20年以上にわたり、上場企業とその子会社で経理業務を経験。
転職6回・複数の上場企業での経験を活かし、経理を中心とした仕事に役立つ情報をブログで発信中。
ブログ名:経理課長の仕事術 https://www.keiri-manager.com/