IFTTTとZapierの違いや比較情報の解説記事をお探しの方向け。
IFTTTとZapierは、異なるプラットフォーム同士を連携・接続することで、プログラミング知識不要でルーチンワークや単純作業などのさまざまなタスク処理をオンライン上で自動化できるWebツールです。
無料から導入できるということもあり、個人ユーザーはもちろん、企業ユーザーの利用が増加傾向にありますが、導入を検討する際、プラットフォーム同士を連携して自動化できるという点においてIFTTTとZapierは機能が共通しているため、どちらのツールを選べば良いのか分かり難いという方が少なくありません。
そこで、この記事では、IFTTTとZapierの違いや比較情報をお探しの方向けに、機能の違いやメリット・デメリットを解説します。
IFTTT(イフト) とは
IFTTTは、2010年にアメリカの企業が開発した、無料から使える、SNSやプラットフォームを連携させるWebサービスです。
IFTTTは2つの異なるプラットフォームを連携し、「アプレット」、「レシピ」と呼ばれる自動化の流れを設定することで、1つのプラットフォームではできないタスク処理を実現します。
IFTTTの特徴
IFTTTの特徴は次のとおりです。
- 2つのプラットフォームを連携可能
- 無料から使える(アプレット・レシピは3つまで作成可能で、第3者が作ったアプレットの利用は無制限)
- アプレット・レシピが沢山用意されており、自分で自動化を作らなくても設定可能
- ソースコードを触ることなく自動化の設定ができる
- 全世界の利用ユーザー数は2,000万人以上
- 650以上のサービスと連携可能
IFTTTでできることの具体例
IFTTTを使って2つのプラットフォームを連携することでできる自動化の具体例を紹介します。
- Uberが到着したら、Amazon Alexaに通知を送る
- WordPressにコンテンツを投稿すると、自動でTwitterに投稿する
- Google Homeに話しかけた内容を、Slackに投稿する
- iOSに新しい連絡先追加すると、Googleスプレッドシートに同期する
- Dropboxにファイルがアップロードされると、Slackに通知する
上記のような自動をプログラミング知識不要で設定できます。
IFTTTの自動化はトリガーとアクションの2つで構成
IFTTTの自動化は全てトリガーとアクションの2つで構成されています。
- トリガー(起動させる条件)
- アクション(自動的に行われる動作)
上記のトリガーとアクションの組み合わせを「アプレット・レシピ」と呼んでいます。
IFTTTには多くのアプレットが用意されている
IFTTTのアプレットは自分で設定することはもちろん、既存のIFTTTユーザーが作成・公開しているアプレットを選択して利用することもできます。
1からアプレットを作るのが面倒という方は、用意済みのアプレットを選択するだけで自動化の設定ができます。
IFFTTのメリット・デメリット
IFTTTのメリットとデメリットは次のとおりです。
IFFTTのメリットは2つ
- 無料で手軽に導入できる
- 直感的な操作で自動化の設定が可能
IFTTTのデメリットは2つ
- 2つ以上のプラットフォームを連携した高度な自動化は設定できない
- 無料で作れるアプレット・レシピが3つまでと少ない(第3者が作ったアプレットの利用は無制限)
Zapier(ザピアー)とは
Zapierは、2012年にサービススタートした、無料から使える、SNSやプラットフォームを連携させるWebサービスです。
Zapierは、連携可能なプラットフォーム数が多く(最大5つまで)、より細かい自動化の設定が可能なため、高度な自動化を実現できます。
連携可能なプラットフォームが多く、SFA/CRM、MAツールと連携できることが大きな特徴です。
ちなみに、Zapierでは自動化の流れのことを「Zap」と呼んでいます。
Zapierの特徴
Zapierの特徴は次のとおりです。
- 2つ以上のプラットフォームと連携可能
- 無料から使える(Zapは5つまで無料で使える)
- Zapが沢山用意されており、自分で自動化を作らなくても設定可能
- GmailやGoogle Workspace(旧Gsuite)、SFA/CRM、MAツールと連携可能
- 有料プランではマルチステップが利用可能(1つのトリガーで複数のアクションを実行可能)
- 2,000以上のアプリと連携可能
Zapierでできることの具体例
Zapierを使うことでできる自動化の流れを紹介します。
- 2つのプラットフォームの具体例
- Gmaiで受け取った添付ファイルをDrobboxに保存し、Slackに通知する
- Twitterの特定ツイートを自動で検出し、Slackに投稿する
- 2つ以上のプラットフォームを連携した具体例
- Stripeで決済 → 有料の顧客情報をMailChimpに登録 → HubSpotの連絡先を追加・更新 → 連絡先をGoogleコンタクトに追加
Zapierは2つ以上のプラットフォームを連携した自動化が設定できるため、より複雑な自動化を実現できます。
Zapierには多くのZapが用意されている
Zapierには多くのZapが用意されています。
下図はGoogleスプレッドシートのZapですが、1から作らなくても、選択するだけで自動化を導入できます。
上記の他にも「Zapierで連携できるアプリケーション一覧!連携例も紹介」という記事でZapierと連携できるアプリや連携例を詳しく解説していますので、興味のある方は是非どうぞ。
ZapierはGmailとの連携が可能
IFTTTは、2019年3月にGmailとの連携を解消しており、Gmailを使った自動化の設定はできません。
参考リンク:Important update about the Gmail service – IFTTT Help Center
一方のZapierは「Zapier(ザピアー)とは?料金や機能、使い方まで徹底解説!」という記事でも解説しているとおり、Gmailとの連携可能なので、自動化の流れの一部にGmailやGoogle Workspace(旧Gsuite)を使う事を想定している方は、Zapierがおすすめです。
Zapierのメリット・デメリット
Zapierのメリットとデメリットは次のとおりです。
Zapierのメリットは4つ
- 無料で手軽に導入できる
- 連携可能なプラットフォームが多い
- 選択肢を選ぶだけで自動化の作成が可能
- 高度な自動化を実現可能
Zapierデメリットは2つ
- 国内ツールとの連携があまりできない
- 細かいカスタマイズができるため、初心者では設定が難しい
IFTTTとZapierの違いの比較表
IFTTTとZapierの違いを以下2つの比較表にしてまとめました。
- 機能・サービス面の比較表
- メリット・デメリットの比較表
上記のとおりです。
機能・サービス面の比較表
IFTTTとZapierの機能・サービス面の違いを比較表にまとめると次のとおりです。
IFTTT | Zapier | |
---|---|---|
実行可能ステップ数 | シングルステップ | マルチステップ |
連携可能なプラットフォーム数 | 650以上 | 2,000以上 |
無料で作れる自動化の数 | 3つまで | 5つまで |
マルチアクション | 〇 | 〇 |
メリット・デメリットの比較表
IFTTTとZapierのメリット・デメリットの違いを比較表にまとめると次のとおりです。
IFTTT | Zapier | |
---|---|---|
メリット |
|
|
デメリット |
|
|
IFTTTがおすすめな人
以下のニーズをお持ちの方は、IFTTTがおすすめです。
- 手軽に導入したい
- あまり複雑な自動化は設定しない
- 家電の自動化を設定したい
IFTTTは比較的シンプルな操作で、手軽に導入することができますので、これから自動化を始める方にピッタリです。
また、家電製品やスマホと連携できますので、個人ユーザーの方におすすめです。
Zapierがおすすめな人
以下のニーズをお持ちの方は、Zapierがおすすめです。
- SFA/CRM、MAツールを使った自動化を設定したい
- Gmailを使った自動化を設定したい
- マルチステップの自動化を設定したい
- 細かい設定をしたい
ZapierはSFA/CRM、MAツール、Google Workspace(旧Gsuite)、決済ツールなどのプラットフォームと連携可能なため、企業ユーザーにおすすめです。
まとめ
以上、IFTTTとZapierの機能の違いやメリット・デメリットを比較して解説しました。
IFTTTとZapierはプラットフォーム同士を連携して自動化できるという点において機能が共通していますが、連携可能なプラットフォームや実行可能なステップに違いがありますので、想定している自動化の流れや、ITリテラシーにあわせて、ツールを選ぶようにしましょう。
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