領収書の管理や保存の方法は?電子化する前のポイントも解説!

今回のテーマは「領収書」。領収書は品物やサービスの代わりに代金(金銭)を受け取ったことを証明するための書類です。代金の受領者から支払者へと発行されます。

日常生活でよく目にする「レシート」も領収書に代わる書類として利用されています。

領収書は「証憑」と呼ばれる書類に該当します。証憑は企業が経営活動を行う上で必要となってくる会計帳簿の数値の元となる資料。この資料をもとに記帳を行い、会社は決算書や納税書類を作成していきます。

このように、証憑は会社にとって重要な資料です。そのため、利用後すぐに破棄することはできず、法律によって保存が義務付けられています。もちろん証憑のひとつである領収書も法律によって保存が義務付けられているのです。

1.領収書の保存期間

領収書の保存期間は、法人か個人事業主かによって違ってきます。

個人事業主の場合は青色申告なのか、白色申告なのかによっても変わってきます。自身の事業形態にあった方を確認するようにしましょう。

法人の場合

法人は、帳簿(注1)を備え付けてその取引を記録するとともに、その帳簿と取引等に関して作成又は受領した書類(以下「書類」といい、帳簿と併せて「帳簿書類」といいます。)を、その事業年度の確定申告書の提出期限の翌日から7年間(注2)保存しなければなりません。

(注1) 「帳簿」には、例えば総勘定元帳、仕訳帳、現金出納帳、売掛金元帳、買掛金元帳、固定資産台帳、売上帳、仕入帳などがあり、また、「書類」には、例えば棚卸表、貸借対照表、損益計算書、注文書、契約書、領収書などがあります。
引用元:国税庁|No.5930 帳簿書類等の保存期間及び保存方法

とある通り、法人の領収書の保存期間は7年間必要となります。

個人事業主/白色申告の場合

個人事業主の方向けには、国税庁からわかりやすくお知らせが掲載されています。

引用元:国税庁|記帳・帳簿等の保存制度

こちらの表を見ると、5年間の保存が必要なことがわかります。

個人事業主/青色申告の場合

青色申告の場合はこちらを。

引用元:国税庁|記帳・帳簿等の保存制度

こちらの表を見ると、7年間の保存が必要なことがわかりますね。

2.保存期間の注意点

基本的に領収書の保存期間は前章の通り法人・青色申告事業者7年間、白色申告事業者5年間となっています。

しかし、場合によって例外があります。それは、仕入税額控除を受けているケース欠損金が発生したケースです。

仕入税額控除を受けているケース

仕入税額控除の適用を受けているケースとは、消費税の課税対象者であり、消費税の納税が必要な場合です。

課税仕入れに係る消費税額を控除するためには

課税仕入れ等の事実を記載した帳簿、請求書等は、帳簿についてはその閉鎖の日、請求書等についてはその受領した日の属する課税期間の末日の翌日から2か月を経過した日から7年間保存すること
参考:国税庁|No.6496 仕入税額控除をするための帳簿及び請求書等の保存

とされています。

そのため、課税仕入れにかかる事実の記載された領収書も7年間保存が必要となります。領収書を始めとする証憑の保存期間が複数の法律の影響を受ける場合、期間が長い方の法律に合わせて保存期間を設定するようにしてください。

特に白色申告事業者は要注意。「この法律では5年だから・・・」といって証憑を破棄してしまうと、他の法律が7年保存だった場合、保存期間が2年不足してしまうことになってしまいます。

その場合、その不足している方の法律を守れていないことに。そうならないためにも、証憑の保存期間を決める際には各法律をしっかりと確認するようにしましょう。

参考:国税庁|No.6497 仕入税額控除のために保存する帳簿及び請求書等の記載事項
No.6496 仕入税額控除をするための帳簿及び請求書等の保存

欠損金が発生した(赤字)ケース

欠損金が発生したケース、つまり会社の決算が赤字だった場合も注意が必要です。

(注2) 平成23年12月税制改正により青色申告書を提出した事業年度の欠損金の繰越期間が9年とされたことに伴い、平成20年4月1日以後に終了した欠損金の生じた事業年度においては、帳簿書類の保存期間が9年間に延長されました。

また、平成27年度及び平成28年度税制改正により、平成30年4月1日以後に開始する欠損金の生ずる事業年度においては、帳簿書類の保存期間が10年間に延長されています。
引用元:国税庁|No.5930 帳簿書類等の保存期間及び保存方法

欠損金が発生した場合、平成30年4月1日以降に開始した事業年度については帳簿書類の保存期間が10年間に延長されています。つまり、令和に事業年度を開始し赤字になったときには領収書は10年間保存が必要になるのです。

3.領収書を保存する方法

受け取った領収書を保存するときは、仕訳との関連性がわからなくならないよう一貫性のある順序でファイリングをしていきましょう。発行日順や仕訳順など税務調査や監査が入った際に見つけやすい並びでファイリングをすると便利です。

関連する書類が他にある場合や1つの事象に対して複数の領収書が発行されている場合など、何か特記事項がある際は付箋やメモを残すなどして後日確認した際に詳細がわかるようにする工夫も大切です。

4.電子化して保存するには

受け取った紙の領収書は電子化(データ化/PDF化)して保存することもできます。そのためには、国税関係書類の電磁的記録によるスキャナ保存の承認申請書と必要書類を税務署に提出し、事前に承認を受ける必要があります。

電子化保存のメリット

領収書を電子化して保存することができると、紙での保存に比べてこのようなメリットを得ることができます。

・劣化しない
・保存スペースが必要ない
・保存にかかる場所代、倉庫代などが不要になる
・取引先への郵送代が不要になる
・取引先への送付がリアルタイムで行える
・社内でのやり取りがスピーディーに
・バックアップの保存が容易

電子化する前に注意すべきこと

領収書をはじめとする証憑を電子化するためには、電子帳簿保存法で定められた要件をクリアする必要があります。

その要件とは、スキャンしたデータへのタイムスタンプの付与訂正・削除の記録ができる、または訂正・削除できないようなシステムを利用することなど。申請書を提出する前にはこれらの要件をクリアしておく必要があります。

また、税務署への申請は適用開始の3ヶ月前までに行う必要があります。領収書を電子化することが決まったら早め早めに行動するよう心掛けましょう。

尚、領収書は税務署から承認された後すぐに破棄することはできません。第三者による定期検査で領収書の電子化データの調査を行い、その結果に問題がないことが確認されてから初めて破棄できるようになります。

参考:国税庁|[手続名]国税関係書類の電磁的記録によるスキャナ保存の承認申請

5.まとめ

領収書は法律で定められた期間、保存しておかなければなりません。

しかし、紙の領収書は保管スペースが必要になったり、自社で電子化を進めるには法律の要件をクリアするのが難しかったりと領収書の保存に関して悩んでいる方もいらっしゃいますよね。

そのようなときは、クラウドサービスの利用を検討してみてください。クラウド上に領収書が保存されるサービスを利用すれば、紙の領収書のように保存スペースを確保する必要もなく、また自社だけで法律の要件をクリアする必要もなくなってきます。

手軽に領収書を保存する手段として検討してみてくださいね。

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