VSPROモデルとは、組織のマネジメントシステムを検証し、その在り方を考える際に有効なフレームワークです。
Vision(ビジョン)、Strategy(ストラテジー)、Process(プロセス)、Resource(リソース)、Organization(オーガニゼイション)という、マネジメントの5つの構成要素を分析し、現状のマネジメントシステムの問題を検討、改善点を考えていきます。VSPROは、各構成要素それぞれの頭文字です。コンサルティング会社のアーサー・D・リトルによって開発されました。
VSPROモデルは、あるべきマネジメントシステムと現状のマネジメント上の問題点を、比較・分析します。
進め方としては、まず、現状のVSPROモデルを構成要素ごとに分析し、あるべき姿への改善点を検討していきます。
ビジョンとは、将来の構想や見通し、あるべき姿のことです。組織がどのようなビジョンを掲げているのか、 目指すビジョンは適切か、を検討します。
ストラテジーとは、戦略のことです。ビジョンに沿った戦略、目標達成可能な戦略になっているのか、差別化できる戦略になっているのか、を検討します。
プロセスは、仕事を進める手順、物事が進む過程のことです。戦略を実行するためには、どのようなプロセスを踏んでいくのか、そのプロセスは戦略に沿ったものになっているのか、を検討します。
リソースとは、資源、ビジネスでは経営資源(ヒト・モノ・カネ・情報等)のことです。プロセスを遂行するためのリソースは十分にあるのか、を検討します。
オーガニゼイションとは、組織、機関のことです。戦略・プロセスを実行できる組織構造になっているのか、を検討します。
VSPROモデルを用いるメリットは、各構成要素ごとに企業内部の状態が把握でき、各構成要素、及びその問題点が見えるようになることです。
例えば、プロセスが良くても、戦略そのものが誤っていれば無意味ですし、リソースは豊富でも、手順が間違っていれば良い結果は得られない、ということになります。
VSPROモデルの各構成要、問題点を組織として共有、改善し、一体となって目標に向かっていくことが肝要です。