プロダクトライフサイクル(PLC)とは、製品やサービスが市場に投入されてから、衰退し、姿を消すまでのサイクル、プロセスを表したものです。
一般的には、製品の売上と利益の推移を、
導入期 → 成長期 → 成熟期 → 衰退期、という4つの段階に分類し、説明します。
成熟期と衰退期の間に飽和期を入れたり、成長期を、成長前期と成長後期、に分けたりするなど、プロセスを細分化、詳細化して、5段階、6段階のサイクルに分類する場合もあります。
導入期は、製品が市場にされた直後にあたる時期です。
まだ、製品の認知度は低く、需要も小さく、広告・販促の費用がかかりますが、売り上げは少なく、利益もほとんどありません。場合によっては、製品の仕様変更の検討も行います。
成長期は、製品が市場に認知され、普及していく段階です。
売り上げも急速に伸びていきますが、需要の増大に伴い、競合他社の市場参入も増えてきます。いっそう市場に浸透させる戦略が重要となります。
成熟期は、顧客層の大半がその製品をすでに購入しており、成熟した市場となり、需要が頭打ちとなる時期です。
製品がコモディティ化し、製造コストも下がるため、中小企業やプライベートブランドによる新規参入も増え、競争が激化し、価格も下落していきます。
イメージなども含め、他社との差別化を図ることが重要となってきます。
衰退期は、製品需要の減少によって、売り上げも利益も低下していく時期です。
市場から撤退する企業が増えていきます。撤退するか否か、あるいはその時期も含めての判断が迫られると同時に、既存顧客への対応も課題となってきます。
プロダクトライフサイクルのそれぞれの段階ごとに、マーケティングの役割や内容は変わってきますから、各段階において、機敏に対応し、マーケティング戦略を進めていくことが重要です。
ちなみにライフサイクルという考え方ですが、近年では、製品やサービスだけでなく、情報システムや事業などにも適用して、ビジネス現場で使われることも多くなってきました。