ベンチマーキングとは、企業が、他社の優れた実践事例に学び、それを指標として、自社の業務改善につなげる手法のことです。業界や業種、社の内外にとらわれず、他の優れた実践事例、最良のパフォーマンスを達成している事例を選び出し、自社のビジネス・プロセス・パフォーマンスと比較・分析したうえで、成功要因を抽出し、業務プロセスの改善を行います。分析対象となるモデルはベスト・プラクティスといいます。
ベンチマーキングの具体的な手法は一定ではなく、主題や業種によって様々な方法論が発表されています。しかし、どのような導入手順であっても、自社と対象事例先企業を比較する際に使用するデータや情報は、同じ基準や調査手法によって取得されたものであること、適切なベスト・プラクティスを選択すること、具体的な施策を実行したら、必ずその結果を評価すること、などが重要である、とされていることには変わりありません。
ベンチマーキングは、選択した主題や領域、その範囲によっては、比較対象は、必ずしも同じ業界内の企業に限定する必要はなく、他分野・異業種でも、その主題・領域について優れた実践事例を持っている組織があれば、それを選び出し、ヒントを求める方が有効な場合も少なくありません。
自社にとって最も効果的・効率的な改革・改善方法を検討し、その実践を図るものとして、事業の再構築に取り組む際に、近年、各企業がベンチマーキング手法を適用し、大きな成果を得ている例はしばしば見受けられます。