SWOT分析とは、企業が経営戦略を立案する際に用いられる、分析手法、フレームワークのひとつです。SWOTは、Strength(強み)、Weakness(弱み)、Opportunity(機会)、Threat(脅威)、のそれぞれの頭文字をとったもので、これら4つの要素の視点から、現状の分析・評価を行い、マーケティングの方針やリソースの最適化など、経営戦略の策定に役立てます。
「強み(Strength)」、「弱み(Weakness)」とは、企業の内部環境である、マーケティング力や技術力、生産力、営業力、販売力、研究・開発から、ブランド力とその認知度、価格や品質、保有している各種の権利、情報システムを含むITインフラ、立地等々、経営リソースの強い部分、あるいは弱い部分のことです。
「機会(Opportunity)」。「脅威(Threat)」とは、経営戦略に影響を与える外部的な要因、企業の外部環境のことですが、これは大きく、マクロ要因とミクロ要因に分けられます。
マクロ要因とは、景気・経済状況や技術革新、人口動態、関連法規から法的規制、政治動向、社会の動き、カルチャーの変化、環境問題などです。ミクロ要因とは、競合他社や顧客、流通業者、供給業者などです。
これら、自社のSWOTを構成するのに必要な要因を洗いだし、マトリクス表に書き込んで、分析を行い、経営戦略を立てたり、市場への対応を検討するのが一般的です。
経営戦略の立案や市場変化への対応を考える際、クロスSWOT分析という手法が有効です。これはSWOTの構成項目を組み合わせて、分析していくものです。S×O、W×T、S×T、W×Oなど、SWOT要素をかけ合わせて解釈し、様々な側面からの分析を試みます。
SWOT分析を行う際、構成要素の洗い出しや立てるべき戦略は、他社との相関関係で決まってくるので、そこは十分に考慮して、客観的な評価を下していく必要があります。