AIが赤ちゃんの泣き声から子育てのアドバイス!?感情認識AIとは

運動会や遠足などの学校のイベントで、カメラマンが撮影した大量の子供の写真。体育館に張り出され、そこから自分の子供が写っている写真を見つけてはその番号を書き写し注文していたのはほんの数年前のこと。

それが今や、多くの写真から自分の子供が写っているものをソフトウェア上で検出してくれるので、それを家のPCから注文するだけの作業になり、写真選びにかかっていた時間と手間がずっと少なくなりました。顔認識技術の向上がこんなに身近に感じられるなんて!と家ではちょっとした驚きでした。

しかし、このような単なる画像認識だけではなく、AIなら大量のデータから学習して、人が感じている感情や思いをわずかな表情から認識できるのです。

僅かな表情もAIがキャッチ

画像:ノンバーバルコミュニケーションの重要性

感情認識AI(人工知能)「Yui(ユイ)」を搭載したトヨタのコンセプトカーは、ドライバーの表情を観察し、早期に眠気を検知するのが目玉の機能とされています。あくびや目が閉じかけているような、いかにもはっきりわかる「眠い」顔を判断するだけでなく、人が眠い表情を示す前の共通の動作を「眠気を自覚する前の表情」として認識するとのこと。データから問題と正解を繰り返し学ぶことで精度があがり、わずかな表情も捉えることができていきます。今後は曖昧な表情から「喜び」や「怒り」などの感情も認識できるようにAIを成長させていくといいます。

わずかな表情をも捉えるといえば、マサチューセッツ工科大学のメディアラボから独立したAffectiva社が開発した感情認識AI「Affdex(アフデックス)」。そこでは、既存のウェブカメラを使って、リアルタイムに消費者などのターゲットの顔の筋肉の僅かな動きをキャッチし、感情をデータ化・分析することができます。

同社は1970年代に米国の心理学者が開発した、「FACS(ファクス)」と呼ばれる学術体系を歳用。顔の筋肉を40以上のユニットに整理し、それぞれの動きの大きさで表情を定義。感情と表情筋の連動性を解析しています。このFACSを学んだ有資格者はわずか0.2秒ほどの表情の変化「微表情」を認識することができ、つくり笑いなど嘘の表情も見抜きます。FACSの有資格者が監修をすることで精度を高め、さらに87カ国約700万件以上という大量の表情データから解析することで今までにない正確な感情認識を可能にしています。同社によると、感情認識AIはモバイルアプリやゲーム、教育や医療の現場、マーケティング・リサーチなどのさまざまな業界で活用され、その効果が実証され始めているとのこと。下記に挙げたのは、実際に想定されている分野の一覧です。

  • スマートフォンアプリ・ゲーム産業

ユーザーの感動を呼び起こすために作られるゲームですが、現状ではユーザーの感情とは無関係に進行します。感情認識AIを組み込めば、ユーザーの表情をリアルタイムに分析し、内容に反映することができます。

  • マーケティング・広告産業

感情の揺らぎが消費者行動に大きく影響することは広く知られています。感情認識AIにより宣材に対する見込み客の感情的な反応を正確に把握できれば、効率的で効果的な広告宣伝活動を実現できます。

  • 教育・通信教育産業

教材に対する反応を感情認識AIで分析すれば、学習者のつまずきや集中力の途切れをリアルタイムで把握できます。次世代の教育には、インタラクティブな教材が使用されることでしょう。

  • 医療・ヘルスケア産業

心理的な事項を数値化することは非常に困難でしたが、将来的には各医療機器にも感情認識AIが搭載され、計測・分析されることでしょう。

  • エンタテイメント産業

感情認識AIは、エンタテイメント産業にも広く活用できます。視聴者の感情により結果が変わる映画やドラマの制作や、スナップ写真に自動でキャプションを付加するシステムなど、さまざまな可能性が探られています。

  • モビリティ・ロボティクス産業

ほぼ毎日使用する自動車。カーナビや運転支援システムなどに感情認識AIを組み込めば、安全性が向上するだけでなく、対話型のインターフェイスなどを備えた快適なドライブ環境を構築できます。

引用:アフェクティバ

赤ちゃんの泣き声もAIが識別?

画像の認識ではなく、こちらは音声の認識ですが、赤ちゃんの泣き声の特徴を解析するAIも出てきています。お腹が空いたのか、おむつなのか、抱っこしてほしいのか、一体なんで泣いているんだろう!と新米のパパママであればあたふたすることも多いはず。AIが的確なアドバイスをしてくれたらゆったりとした子育てができるかもしれませんね。

著者のSichuan Liu氏は、「特別な言語のように、さまざまな泣き声の中にたくさんの健康に関する情報が含まれています。音の違いが情報を伝えるのです」と話します。さらに、「こういった違いは泣き声の特徴によって表現されます。情報を認識して活用するために、特徴を抽出した中の情報を引っ張り出す必要があるのです。最終的な目標は、赤ちゃんの健康を守り、親のプレッシャーを軽減させることです」と加えています。

引用:TECH2 

AIだからわかる感情もある

同じ人間同士だからわかる感情もありますが、逆に先入観や思い込みが邪魔をして相手が何を考えているのかわからないときもあります。また、住んでいる国が異なると、意味している表情が反対の意味になったりすることも。そんなとき、AIであれば大量のデータから正しい感情を読み取ってくれるのかもしれません。目覚ましいスピードで向上しているAIの認識技術、これからもますます新しいサービスに目が離せませんね。

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