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AI代替の可能性 601職業を分析 1位はすでに実例
2019年1月28日付けの朝日新聞に興味深い記事が掲載されていました。
「野村総合研究所が4年前、英オックスフォード大と共同研究した試算によると、2030年ごろ、日本の労働人口の49%が人工知能(AI)やロボットに代替される可能性があるという。601種の職業ごとに、自動化される確率をはじき出した。独立行政法人の労働政策研究・研修機構が「職務構造に関する研究」(12年)で報告している職業を対象にした。」
(朝日新聞より抜粋)
記事によると、最も置き換えられるのは電車の運転士。自動化の確率は99.8%という高い数字です。こちらはすでにゆりかもめなど、無人で走る実例がありますよね。そして注目すべきなのが電車と同じ高い確率で置き換えられる仕事。それが、経理事務員。
「就労人口の多さから社会的な影響が大きいとされるのが、仕事の内容がほぼ決まっている事務職だ。経理事務員は99・8%、一般事務員は99・7%といずれも自動化される確率が高く、医療事務員が99・6%と続く。ほかに99%を超えている事務員は、郵便、学校、保険、貸付係、生産現場がある。」
(朝日新聞より抜粋)
本マガジンでもAI請求書読み取りサービスのsweeepをご紹介していますが、経理の分野はまさにAIやRPAと親和性が高い仕事ということがわかります。あなたの職場でもすでにいくつかのサービスが導入、または導入が検討されているのではないでしょうか。
AIに代替されやすい仕事の特徴
ここで必ず議論となるのがロボットが仕事を奪うか、という点。しかし、注目すべきなのはテクノロジーによる代替が進むのは定型的な業務ばかりです。細かくマニュアル化できる業務は、仕事のやり方をプログラムに書いてコンピュータやロボットに担わせやすいのです。反対にコミュニケーション能力や創造性が求められたり、仕事の内容が定まっていない業務は置き換えが難しいといえます。
例え、高い確率で自動化が進む職種としてあげられても、他部署の社員との調整や他企業との協業などコミュニケーションが求められる業務はあります。今まで処理に多くの時間を費やしてきた定型的な仕事はロボットに任せ、やろうと思っていても時間がなくて手がつけられなかった仕事や、深く考えることで生み出される創造的な仕事により時間を使うことができる時代にようやくなりました。自動化があらゆる分野で進んでいくのは避けられませんが、そこで出来た時間をどう使うかはそれぞれの仕事に携わる人の未来を決める焦点となるでしょう。
▼ AIやロボットに代替される可能性が高い職種
1位 99.8% 電車運転士 / 経理事務員
3位 99.7% 一般事務員
17位 99.5% データ入力係
51位 98.8% 人事事務員
74位 97.9%行政事務員
76位 97.8% 会計監査係員
125位 93.1%税理士
129位 92.5%行政書士
133位 92.2%原価計算係※数字は代替比率(朝日新聞から抜粋)