「この処理いろんなとこで使うから毎回コピペしてる」、「このアクティビティとこのアクティビティをよくセットでつかうからまとめたい」、「データ整形が連なって見辛いから整理したい」。RPAユーザーの方々、思い当たることはないでしょうか。
そんな時に思いつくのがパッケージ化(部品化)ですね。
これまで、カスタムアクティビティによりパッケージ化はできていましたが、難しいコードを書く必要があり、諦めていた人も多いはず。私もその一人です。
ver2018.3から追加されたLibraryという機能はカスタムアクティビティを簡略化したパッケージ化機能です。
パッケージ化(部品化)について
パッケージ化とは
ここでいうパッケージ化とは、(複数のアクティビティで構成された)使用頻度の高い処理を1つのアクティビティにしてしまう。というものです。
パッケージ化のメリット
主に以下のメリットが考えられます。
・複数のアクティビティが1つにまとめられるため、フローが見やすくなる。
・インプットデータとアウトプットデータを絞ることで使いやすくなる。
・中間処理(データ整形等)がなくなるため、変数が減る。
・1つの.nupkgファイルで簡単に共有可能。
パッケージ化のデメリット
メリットがあればデメリットもあります。
・中身がブラックボックス化しているため、依存しすぎるとナレッジがたまらない。
・アップデート毎の動作確認が必要。
デメリットも考えられますが、パッケージ化技術を選択肢として持っているか否かは大きく異なります。
以下ではUiPathでのパッケージ化機能「Library」の使い方を説明します。
シナリオのパブリッシュ
パブリッシュとは、シナリオを共有できる.nupkgファイルとして生成することです。
①[Library]を選択します。
②パッケージ化したい処理を作成します。ここでの変数設定がパッケージ化での最重要事項です。
普段皆さんが使われているであろう「Variables(変数)」のほかに「Arguments(引数)」も使います。
パッケージ化の際、Variablesは「処理途中で作成される(見えなくてよい)変数」、Argumentsは「処理に必要なインプットデータ」にあたります。
③作成したらパブリッシュします。
④パッケージ化ファイルである.nupkgファイルの生成先を指定し、パブリッシュします。
⑤パブリッシュが完了すると、.nupkgファイルが作成されます。パッケージをインストールする際(後述)、.nupkgが格納されたフォルダを指定するので、生成された.nupkgファイルは何らかのフォルダに格納しておいてください。
パッケージのインストール
作られたパッケージのインストール方法です。
①パッケージマネージャーを開きます。
②「Setting」をクリックします。パッケージグループ名の決定をし、パッケージが格納されたフォルダパスを指定します。「Add」した後「保存」します。
③すると、サイドバーに追加されているはずです。
④選択すると、作成したパッケージがありますので、インストールし、「保存」します。
⑤作成したパッケージがアクティビティとして選択できるので確認してみます。
⑥パブリッシュ時にArgumentsに指定した変数が入力項目として入力できます。
終わりに
細かい設定は省きましたが、複雑な処理をしていた部分が1つのアクティビティとして使いまわせるようになりました。
これまでAPIによる少し複雑な処理を記事で紹介してきましたが、これからは紹介するだけでなく、
みなさまに活用していただけるよう、パッケージ化したものを皆様に配布する取り組みもしたいと思いますのでご期待ください。