ITを利用した既存業務システムとRPAの、大きな違い。

RPAの市場規模は世界的に急速に拡大しつつあり、先進国を中心にその導入が始まっています。これまで多くの企業がITを利用した業務システムの開発に大量の資金と時間を投入して開発を行ってきましたが、RPAは既存の業務システムとは基本的なスタンスが大きく異なる部分があります。

特に人を介さない自動化という点に関して、業務システム開発とはまったく異なるアプローチを実現することになります。今回はその点にフォーカスしてご紹介していきます。

既存の業務システム開発にかかる大きな時間とコスト

これまで人が担当する事務作業について自動化の仕組みを業務システムとして作成する際、異なるアプリケーションを連係して作業をしている場合は、それらを統合して作成するとういうことは至難の業でした。なぜなら、すでに存在するアプリケーションのAPIを提供企業から公開してもらうか、まったく新しいものを最初から作成するしかなく、事実上極めて困難だったからです。

その結果、多くの事務スタッフは複数のアプリケーションを開きながら人力で双方をつなぎ合わせるような業務を行ってきたわけです。すでに業務プロセスの中でどこが非効率なのかが明確になっていても、それを新たなITシステム開発で改善することは非常に難しい状況にあったといえます。

RPAは人の行うプロセスをそのまま自動化可能

一方RPAは、実際に人が行うPC上での操作の手順に着目して、ITシステム上利用している様々なアプリケーションを変更・開発するかわりに、それらをロボットが人と同じように自動で行うことにより対応するという点で既存のシステム開発とは大きくスタンスが異なっています。

そのため、利用する業務システムを自動化のために統合する必要もなく、また、一から作り直すといった莫大なコストと時間のかかる作業もせずに実現させるところが、これまでとは全く異なった方法ということなのです。

たとえば人がウェブページの画面上に表示された特定の数字や文字を転記したり、ほかのアプリケーションにそれらを入力したりするといった専ら人力の作業も、あらかじめその流れを正確にロボットに記録すれば、すべての定型業務を人よりも遥かに速いスピードで行ってくれるのです。これまで盛んに行われてきた業務システムの開発と比べるとかなり簡便だといえます。

RPAの驚異的な生産性

RPAはバックオフィスの広範な業務をとって代わることが可能です。たとえば経理や財務の領域では、現場スタッフが入力してきた請求書処理経費精算、給与関連の業務、福利厚生関係の書類作成などが得意分野です。

事務ミスが激減することから、作業の品質は人が行っていたときよりも格段に高いものとなり、内容によって異なるものの、業務のスピードは、人力で対応していたスピードの150倍から200倍近い速さで処理を実現できるようになっています。

AIとの連動でさらなる飛躍

RPAは現状でもERPなどの基幹システムをはじめ、製造システム、分析ツール、エクセル、インターネット、ファックスデータ、在庫管理システム、メインフレーム、メールサーバーなど社内に存在するシステムで人が操作できるものは操作することが可能です。

これだけでも定型業務のかなりの分野をカバーすることができますが、この先AIとの連動が実現すれば、あらかじめ決められた業務以外にも一定の判断をともなうものを人の代わりに判断して処理をすることも可能になろうとしています。

まとめ

RPAの導入は、既存のシステム開発と大きく異なり、短時間かつ低コストで実現可能です。また、RPAの対象となるシステムは「人が操作できる」ものと非常に幅が広いです。

各企業で大きな問題となっている残業の解消にも直接的に役立つソリューションとなり、同時に企業内の人材の配置を大きく見直し、さらに付加価値の高い業務へと戦略的に従業員をシフトさせることが可能となるため、全社的な働き方改革の大きな第一歩としても機能することが期待されます。

※この記事は2018年3月26日に作成された内容になっております
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