前回までは変数を使ってロボットを登録する方法を学んできました。今回はWinAutomationの「Web Recorder」という機能を使ってロボットを登録する方法をご紹介します。
- 1 レコーディングとは?
- 2 Web Recorder
- 2.0.1 手順1 New Robotの登録
- 2.0.2 手順2 Web Recorderで閲覧するサイトを指定
- 2.0.3 手順3 Automation Browserの立ち上げ
- 2.0.4 手順4 検索実行
- 2.0.5 手順5 検索結果の表示
- 2.0.6 手順6 商品名の取得
- 2.0.7 手順7 一旦WebRecorderを終了
- 2.0.8 手順8 再度Web Recorderを立ち上げ
- 2.0.9 手順9 前回の継続であることを指定
- 2.0.10 手順10 Webサイトの指定
- 2.0.11 手順11 商品価格の取得
- 2.0.12 手順12 Web Recorderの終了
- 2.0.13 手順13 Robot Designerでの編集(重複アクションの削除)
- 2.0.14 手順14 変数名の編集 ※Web Recorderで登録する作業はここまでとなります
- 2.0.15 手順15 Excelの立ち上げ
- 2.0.16 手順16 Excelへの書き込み(商品名)
- 2.0.17 手順17 Excelへの書き込み(価格)
- 2.0.18 手順18 Excelの保存
- 2.0.19 手順19 保存完了のメッセージ表示
- 2.0.20 手順20 ロボットの実行
- 2.0.21 手順21 保存されたファイルの確認
- 2.1 ブラウザの注意点
レコーディングとは?
これまでは、WinAutomationのアクションを自ら選択のうえ登録する方法を学んできました。今回はレコーディングについて学びますが、これは、PCで操作したアクションを自動登録することを指します。
Web Recorder
Web RecorderはWeb上でユーザーが行った様々な操作が登録されていきます。今回は次のステップを登録します。
- Amazonで商品を検索
- 検索した商品の名称と価格を新規エクセルファイルに書き込んで保存
このうち1.の作業をWeb Recorderで登録します。では、実際の手順を見ていきましょう。
手順1 New Robotの登録
New Robot’s Nameに「Web Recorder –Amazon-」(任意)と入力して、「Web Recorder」をクリックします。
手順2 Web Recorderで閲覧するサイトを指定
Web Recorderの画面が開いたら閲覧したいサイトのアドレス(ここではAmazon)を入力し、「GO」をクリック。
手順3 Automation Browserの立ち上げ
WinAutomationのWeb Recorder内のブラウザ(※)でサイトが開きます。
※ブラウザの設定については画面下部「ブラウザの注意点」を参照してください。
手順4 検索実行
通常のWebサイトと同様に検索スペースにキーワード(ここでは「iphone ケース」)を入力して実行します。
手順5 検索結果の表示
検索結果で一番初めに表示されている商品名と価格を取得します。
手順6 商品名の取得
商品名にマウスを合わせて右クリック>Extract Element Value>Text(“・・・”)をクリックします。
手順7 一旦WebRecorderを終了
RECORDED ACTIONS内に名称を取得したアクティビティが登録されていることを確認し、一旦Web Recorderを終了するため「finish」をクリックします。
手順8 再度Web Recorderを立ち上げ
Robot Designerに戻ります。商品の価格取得処理を追加するため、再度Web Recorderをクリックします。
手順9 前回の継続であることを指定
Web Recorderが開いたら前回と同じWebサイトを使用するため、「Manipulate…」を選択し「OK」をクリックします。
手順10 Webサイトの指定
手順2と同じようにURLを入力してGOをクリック、またはInternet Explorlerで対象のサイトを開いている場合はWeb Recorderの下部に具体的なサイト名が表示されるので「Start」をクリック。
手順11 商品価格の取得
AmazonのWebページが開いたら、名称を取得したときと同様に「iPhoneケース」を検索して、一番始めに表示された商品の価格を取得します。
価格にマウスを合わせて右クリック>Extract Element Value>Text(“\1,300”)をクリックします。
手順12 Web Recorderの終了
RECORDED ACTIONSに価格を取得したアクションが追加されたことを確認して、「Finish」をクリックします。
手順13 Robot Designerでの編集(重複アクションの削除)
Robot Designerの画面に切り替わります。価格を取得した際にWebページを取得したアクションは重複しており不要なため削除します。
手順14 変数名の編集 ※Web Recorderで登録する作業はここまでとなります
取得した商品名と価格の「変数名」をRobot Designerの初期値から変更します。「Get Details of Element on Web Page」のアクションをダブルクリック、「Action Output」にある項目名を変更します。
手順15 Excelの立ち上げ
ここからはWeb Recorderを使って取得した商品名、価格の値をエクセルファイルに書き込み保存していきます。新規エクセルファイルを開くためActionsエリアの検索に「Excel」と入力し「Launch Excel」をダブルクリック。
手順16 Excelへの書き込み(商品名)
エクセルに書き込むアクションを追加するため、Actionsエリアにある「Write to Excel Worksheet」をダブルクリックします。書き込む項目と位置を指定します。
手順17 Excelへの書き込み(価格)
価格についても同様に「Write to Excel Worksheet」のアクションを設定していきます。書き込む位置(Column、Row)は手順16の商品名と重複しないよう注意してください。
手順18 Excelの保存
Excelファイルを保存するため、Actionsエリアにある「Close Excel」のアクションをダブルクリックします。パスを指定して保存場所とファイル名称を設定します。
手順19 保存完了のメッセージ表示
エクセルファイルの保存が完了したことを明示するため、「Display Message」のアクションを設定しメッセージを表示させます。
手順20 ロボットの実行
作成したロボット選択して実行します。手順19で設定したメッセージが表示されたことを確認します。
手順21 保存されたファイルの確認
指定したファイルパスにエクセルファイルが作成されていることを確認します。
ブラウザの注意点
この作業はWebRecorderの登録完了後、Robot Designerの画面に戻ってから行います。
注意点1 Internet Explorlerへの変更
WebRecorderを使用するとLaunch New Internet Explorerのアクションでは、Automation Browserが初期提案されるためInternet Explorlerに変更します。
注意点2 インターネットオプションの設定
Internet Explorlerを使用する際は「インターネットオプション」の設定も変更が必要となります。Internet Explorlerを立ち上げ、設定の歯車アイコン>「インターネットオプション」。
※WebRecorderで登録したサイト(ここではAmazon)を開いて操作することをお勧めします。
注意点3 信頼済みサイトへの登録
セキュリティタブの「信頼済みサイト」にWebサイト(ここではAmazon)を登録します。