RPAが生み出す「新しい仕事」とは?


パソコンやインターネットを業務で使う企業が増加するにつれ、企業がWebサイトを持つことが一般的になってきました。そのなかで、Webデザイナーやプログラマー、WebディレクターといったWeb関連の仕事が次々と誕生していきました。今後RPAの認知度が上がるにしたがい、RPA関連の仕事が組織の中で必要とされるようになるかもしれません。

また、現在ではWordやExcel、PowerPointといったOffice関連のスキルがビジネスマンとして必須になったように、RPAのロボット開発・運用もそうしたスキルの一つとして認められてくる可能性も出てくるでしょう。

今回はRPAが生み出す新しい仕事について、解説していきます。

RPAはIT人材不足を救えるか

日本のIT関連企業では、プログラミングやシステム構築、Webデザインなど専門的知識や経験を有する人材を採用しがちです。この傾向は、IT関連の職種における慢性的な人材不足の原因の一端ともなっています。一方で、IT関連企業でも事務関連の職種は就職希望者が多く、採用人数に対して応募が集中してしまっているのが現状です。

RPAに関しては、基本的にはアクティビティを並べ替えるだけなので、プログラミングの専門知識は不要です。RPA関連の業務に従事したい場合、基礎知識を習得すれば、RPAの専門家として活躍できます。

ではRPAを扱う人材には、どんなスキルが求められるのでしょうか?

RPAを扱う人材に求められるスキルとは

RPAの専門家になるためには、導入活動に携わること、ソフトウェアとしてのRPAを理解していること、ロボットを一部とするシステム開発の進め方を理解していることなどが求められます。ここでいう「ロボットを一部とするシステム開発」とは、人間が行なっている業務をRPAツールに組み込んで、ロボットに自動で作業させるようにすることです。

したがって、人間が行っている業務をロボットに指示できるまでに分解または分析したうえでロボットに指示しなければなりません。そのため、観察力と分析力、論理構成力といったスキルも求められます。

RPAを扱える職種と検定制度

現在RPAの専門職種として、社内でロボットの開発や運用に従事するエンジニアやRPA導入を提案・推進するコンサルタントが挙げられます(ただし、職種名は正式名称ではありません)。また、一部のRPA製品に限られますが検定制度を設けているベンダーもあります。

RPAエンジニア

オペレーターがデスクトップで行う操作の一部をRPAに置き換えようとしたとき、例えば、下記の役割をエンジニアが1人で全て担うことが可能です。

  • プロジェクト・マネジメント
  • 操作可視化
  • ユーザー要求の整理
  • ロボット開発
  • ロボット管理

RPAコンサルタント

業務全体または業務やプロジェクトにRPAを導入する場合、多様な工程で同時進行するとなると、RPAエンジニアだけでは対応しきれないため、RPAコンサルタントと一部業務を分担して進めていきます。RPAコンサルタントが担うのは、以下の業務です。

  • 全体計画策定
  • 業務可視化
  • 机上検証
  • 全体導入マネジメント

RPAマネージャー

RPAが推進されていけば、ロボット管理・運用を担うマネージャーの存在も必要です。「RPAマネージャー」は社内規程や業務ルールが変更されるたびに、迅速にRPAツールの変更を行います。

この他、社内業務に精通した業務マネージャーや、社内の各部署の関係者を集め、RPAの導入効果を最大化する役割を担う「CoE(Center of Excellence)」が必要になると予想されています。

RPAに関する検定制度

RPA技術者検定は、WinActorの技術者として活躍したい方向けの技能検定です。RPAツールの操作やロボットに作業させるシナリオの作成、解析・修正などのRPAに関する知識や応用能力が、一定水準に達していることを資格認定します。RPAツール「WinActor」の販売元である株式会社NTTデータとヒューマンリソシア株式会社の共同プロジェクトによるもので、2018年5月から開始しました。この検定では、「エキスパート」「アソシエイト」「プロフェッショナル」と技術レベルを3段階に分け、設問と実技、面接の3つの試験を通じて能力評価を行っています。

この他株式会社NTTデータは、ヒューマンリソシア株式会社、RPA BANKなどと協業してe-ラーニング講座も開設・運営。RPAを扱える人材の育成に注力しています。

今後、RPAの認知度が上昇するに従い、ロボットの開発以外にRPAの導入から運用までのプロセスを考慮したうえで、業務をロボットに置き換えるためのシナリオの設計から、ロボットの開発後の運用や更新までできる人材の養成や、WinActorの技術者検定とは別にRPA検定制度の設立など、RPA人材育成に向けた企業の取り組みも活発になっていくでしょう。

ABOUTこの記事をかいた人

Webライター。Webサイトのコンテンツエリアの文章作成から校正、コンテンツマップに沿ったライティングを手がけてきた経験がある。スマートフォンのスキャン用アプリAdobe Scanを使って文書作成するのが得意。OCR、協働、働き方改革、地域のコミュニティの形成、子育て期の女性へのサポートなどに関心あり。