減価償却の基礎知識⑦ 消耗品・備品・固定資産の線引き

今回の記事では「消耗品」、「備品」、「固定資産」の判断基準についてご説明します。

判断基準:耐用年数と金額

消耗品:耐用年数が1年未満または取得価額が10万円未満

具体的には帳簿、文房具、用紙、包装紙、ガソリンなどが相当し、費用(税務上は損金)として計上可能です。

備品(一括償却資産):10万円以上20万円未満

個別に減価償却をせず使用した年から3年間にわたり、その年に一括償却資産に計上した資産の取得価額の合計額の3分の1を必要経費に計上していくものを指します。

少額償却資産との違いは?

少額償却資産は中小企業者等にのみ認められた特例となり、取得価額が30万円未満の資産については使用した年に全額必要経費に計上することができるものをさします。

なお、一括償却資産には上限金額はありませんが、少額減価償却資産の処理を適用できるのは取得価額の合計が年間300万円以内に限定されます。

以上のことから、企業が10万円以上20万円未満の資産を取得したときは次のような処理が選択可能です。

・中小企業

  1. 通常の減価償却を行う
  2. 一括償却資産とする
  3. 少額減価償却資産の特例を適用する(300万円以内)

・中小企業以外

  1. 通常の減価償却を行う
  2. 一括償却資産とする

なお、一括償却資産とするかどうかは、事前に届出等の手続きは必要なく、資産ごとに判断することが可能です。中小企業であれば、複数の10万円以上20万円未満の資産について、一部を一括償却資産とし、残りの資産には少額減価償却資産の特例を適用することもできます。

また、一括償却資産として処理した場合は、償却資産税の申告の対象資産に含めなくてよいこととされているため、償却資産税の負担が少なくなるというメリットがあります。

固定資産:20万円以上

取得時に「固定資産」として計上したうえ、耐用年数に応じて減価償却が必要となります。詳細につきましては下記をご参照ください。

減価償却の基礎知識① 減価償却の基礎用語

減価償却の基礎知識② 決算書への表示方法

減価償却の基礎知識③ 減価償却費の主な計算方法

まとめ

「消耗品」、「備品」、「固定資産」は取得時の「耐用年数」と「金額」により、その区分や処理が異なります。特に中小企業における「備品」の扱いは企業の判断により、「一括償却資産」としたり「少額減価償却資産」の特例を適用したりすることが可能となります。

どの処理を採用するかにより、その期に必要経費に計上できる金額が変わってくるため、その結果、税額にも影響してきます。複数の会計処理の中から、自社にとって一番有利な処理を選択することが重要です。

減価償却の基礎知識① 減価償却の基礎用語

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減価償却の基礎知識② 決算書への表示方法

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減価償却の基礎知識③ 減価償却費の主な計算方法

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