減価償却の基礎知識⑥ 中古資産の耐用年数の決め方

今回は中古資産の耐用年数の決め方についてご紹介します。

法定耐用年数は新品の資産を前提としているため、中古資産を取得して事業の用に供した場合には、事業供用日以後の残存使用可能期間を見積り、その年数によって減価償却費を計算することになります。残存使用可能期間の見積もりが可能な場合は、その期間をもとに償却計算ができますが、見積もりが困難な場合には耐用年数の算定を行う必要があります。見積もりが困難な中古資産は、支出した資本的支出の金額に応じて下記の3区分に分類されます。

①資本的支出の額≦中古資産の取得価額×50%
②中古資産の取得価額×50%<資本的支出の額≦再取得価額×50%
③再取得価額×50%<資本的支出の額

ここで再取得価額とは、仮に市場から新品を購入した場合に要する価額をいいます。

①資本的支出の額≦中古資産の取得価額×50%

法定耐用年数の全部を経過したもの:法定耐用年数×20%
法定耐用年数の一部を経過したもの:(法定耐用年数-経過年数)+経過年数×20%
上記により計算した年数の1年未満は切り捨てとなります。
例)中古資産本体の取得価額100万円、資本的支出0円、法定耐用年数8年の場合
ケース1 経過年数10年の場合の中古資産の耐用年数
8年×20%=1年
ケース2 経過年数6年の場合の中古資産の耐用年数
(8年-6年)+6年×20%=3年
となります。

②中古資産の取得価額×50%<資本的支出の額≦再取得価額×50%

(中古資産の取得価額+資本的支出の額)÷{(中古資産の取得価額÷①による見積耐用年数)+(資本的支出の額÷法定耐用年数)}
上記の算式は、中古資産の取得価額については①の見積耐用年数を適用し、資本的支出の額については法定耐用年数を適用すると仮定した場合の償却すべき金額をもって中古資産の取得価額と資本的支出の額の合計を除すことで平均年数を求めようとしています。
例)中古資産本体の取得価額100万円、資本的支出88万円、再取得価額180万円、法定耐用年数8年、経過年数3年の場合
①による見積耐用年数:(8年-3年)+3年×20%=5年
よって上述の算式にあてはめ:(100万円+88万円)÷{(100万円÷5年)+(88万円÷8年)}=6年
が当該中古資産の耐用年数となります。

③再取得価額×50%<資本的支出の額

上記のケースでは新品を購入した場合とほぼ同様と考え、法定耐用年数がそのまま用いられます。
例)中古資産本体の取得価額100万円、資本的支出200万円、再取得価額300万円、法定耐用年数8年、経過年数6年の場合
再取得価額300万円×50%<資本的支出の額200万円 となりますので、法定耐用年数8年が用いられます。

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