減価償却の基礎知識① 減価償却の基礎用語

今回から減価償却についてご紹介していきます。

減価償却とは

減価償却とは、費用収益対応の原則にもとづき、取得した資産の価値の減少を収益獲得のために利用した期間に応じて、各期に配分して費用計上していく方法をいいます。
例えば、営業車を400万で購入した場合、その400万円を事業供用年の費用として一括で計上するのではなく、その資産の耐用年数が4年であれば、毎年100万円ずつ4年間かけて費用計上していくイメージです。
一般的に、事業の用に供された資産は収益を獲得するために使用されていると考えますので、上記の営業車であれば4年間、収益獲得に貢献したといえます。そして、収益獲得に貢献した年数に合わせて費用計上が行われることで、決算書上より適切に事業活動が表示されると考えます。このように収益と費用を企業活動上の因果関係に即して把握することでより適切な期間損益が計算できる、とする考え方を費用収益対応の原則といいます。

次に、減価償却に関連する基本的な用語をいくつか見ていきましょう。
①償却方法
②減価償却資産
③取得価額
④耐用年数
⑤残存価額
⑥帳簿価額(未償却残高)
上記は減価償却費の計算に際して使用される用語です。減価償却費は計算によって求められるため、恣意性の介入が避けがたく、特に①、③、④、⑤は税法上、課税の公平の見地からそれぞれの内容が法定されています。

①償却方法
償却方法とは、減価償却費の計算方法のことで、主に定額法、定率法、級数法、生産高比例法などがあります。各償却方法の説明は、減価償却の基礎知識③ 減価償却費の主な計算方法、をご参照ください。

②減価償却資産
減価償却資産とは、減価償却費の計算の対象となる資産で、建物や付属設備、機械装置、車両などが挙げられます。有形固定資産ではありますが、減価という概念にそぐわない土地は除かれます。

③取得価額
一般的には購入代価と付随費用(引取運賃、運送保険料、購入手数料、関税等)及び事業供用費用(据付費、試運転費等)の合計となります。
自己建設の場合、建設に要した原材料費、労務費及び経費と事業供用費用の合計、贈与や交換による取得の場合には、取得時の時価と事業供用費用の合計となります。
上述の付随費用や事業供用費は税法によって取得価額への算入が強制されていますが、下記については取得価額への算入は任意となっています。
a資産の使用開始前の期間にかかる借入金利子
b割賦購入資産につき、購入代価と割賦利息等が明確に区分されている場合の割賦利息等
c不動産取得税、自動車取得税、登録免許税等の租税公課等
d契約解除に伴う違約金、など

④耐用年数
税法上は課税の公平を維持する目的から、各資産ごとに年数が定められているため、法定耐用年数といいます。通常の維持補修を加えることを前提とした使用可能期間に、一般的な陳腐化を織り込んだ年数となります。各資産の法定耐用年数は「減価償却資産の耐用年数等に関する省令」の別表第一から第六までに掲載されています。
一方で中古資産を取得した場合は、新品の資産ではないため、耐用年数の見積もりが必要となります。詳細は、減価償却の基礎知識⑤ 中古資産の耐用年数の決め方をご参照ください。

⑤残存価額
残存価額とは、減価償却資産が使用可能期間を経過した場合において、処分されるときに見積もられる実質的価値、処分可能価額をいいます。残存価額についても、「減価償却資産の耐用年数等に関する省令」の別表第9に定められています。なお、平成19年4月1日以降に取得した減価償却資産には残存価額はなく、坑道及び無形資産であれば全額を、それ以外の資産であれば残存簿価1円まで償却できる事となりました。

⑥帳簿価額
帳簿価額とは取得価額から毎期の減価償却費を控除した残額で、未償却残高とも呼ばれます。

減価償却の基礎知識① 減価償却の基礎用語

2017.12.03

減価償却の基礎知識② 決算書への表示方法

2017.12.04

減価償却の基礎知識③ 減価償却費の主な計算方法

2017.12.05

減価償却の基礎知識④ 資本的支出とその取扱い

2017.12.06

減価償却の基礎知識⑤ 資本的支出と収益的支出

2017.12.06

減価償却の基礎知識⑥ 中古資産の耐用年数の決め方

2017.12.07

減価償却の基礎知識⑦ 消耗品・備品・固定資産の線引き

2018.03.14

減価償却の基礎知識⑧ 償却資産税とは?

2018.03.19

減価償却の基礎知識⑨ 償却資産税申告から課税までの流れ

2018.03.19

sweeep|請求書AI-OCR

請求書の会計処理を自動化します
請求書AI-OCR「sweeep」

面倒な請求書の会計処理をAIで自動化。100枚をたった3分で処理できます。月末に貯まった請求書を一掃しましょう。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です